2016年12月27日火曜日

輪聖Podcast[NoirStream] #23 ゲスト:餃子たん IAM公式厚い本を語る

NoirStreamとは

カンチェさんと鏡先輩による比較的愉快でまったりしたトークPodcastである。また更新は比較的不定期であるが、二人とも引退したので今後頻繁に更新される可能性がある。





カンチェ:

本日のゲストは2015年のツールドフランスでIAMチームお抱え絵師として召し抱えられ2週間ほど拉致された後、夏コミ、冬コミ2季分を経た後に、この度めでたくIAM公式厚い本"THE ROAD BOOK"の発刊にこぎつけた餃子たんだ。

鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

もうその長い前振りだけで星の歴史だな...


餃子たん:

....(頭をかきながら恥ずかしそうに登場)


カンチェ:

最近では三代目 J Soul Brothersに首までどっぷりという属性の方でより有名。別名「TLの生ける沼」


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

まぁ、オレ様は「一代目 A-gile Brothers」ってとこだけどな。

カンチェ & 餃子たん::

...............


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

流せやっ!そこは!おまえらいつもオレの言っている事スルーする癖に!大体なんでおれらのラジオで番宣やってんだよ。


カンチェ:

いやぁ、エスキーナでフリット3個とチョコパフェをご馳走になってな。

鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

やっすい輪聖だな!おめぇは!


カンチェ:

ともあれ本の話を聞こうではないか。餃子、この本の売りを一言で言うとなんだ?


餃子たん:

ボソボソボソボソボソボソ(カンチェに扇子で耳打ち)


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

話せや!ラジオなんだから!放送事故だぞ!


カンチェ:

「萌えの煮こごり」だそうだ。


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

分かるかっ!そんなプルースト的うすらぼんやり表現で!


カンチェ:

まぁ、とにかく本を見てみようじゃないか。


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

デカっ!分厚っ!なんだこの壇蜜の写真集サイズは。


餃子たん:

!!!6でぃおういおだこx7っよいypだ「@@ぱあ:あ!


カンチェ:

落ち着け。怒りすぎると餃子のあんがはみ出すぞ。あれは先輩の褒め言葉だ。


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

なんだよ、レースの様子はないのか?


餃子たん:

ボソボソボソボソボソボソ(カンチェに扇子で耳打ち)


カンチェ:

大人の事情でスタッフ目線だそうだ。


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

ふーん...。しかし、なんだな? オレらがレースしている間、スタッフはボトル作ったり部屋割決めたり、補給食作ったり、けっこう忙しくしてるんだな。


カンチェ:

当たり前だろう。彼等がどうしていると思っていたんだ?


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

いやぁ、送り出したら昼寝でもしているのかと。


カンチェ:

あんた、最低だな...。まぁ、私でも知らない事が多かった。確かにゴール地点の宿にいけば荷物は部屋に届いているし、ベッドメイクも出来ている。荷物を運ぶのも部屋を整えるのもチームの皆のおかげだ。我々が食べるもの、飲むもの、着る物、バイク、シューズ。全てはチームの誰かの手によって準備され、整えられる。


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

ハハハッ!パンタノの奴、ドロドロじゃねぇか。パヴェセクションだな。カンチェみてぇな石畳の魔物クラスじゃない限り、パヴェを走れって言われるのは死刑宣告だな。そしてまたメカニック泣かせ、マッサー泣かせ、ランドリー泣かせだ。


カンチェ:

ツールはよく「旅」に例えられるが、実際には行き先の決まっていないサイコロの旅とは違う。行く場所は決まっている。ただ、行く方法が決まってないだけだ。

鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

人生と同じさ。皆、死ぬ事だけは決まっている。どう死ぬかは本人次第ってね。

カンチェ:

これだけの人間がすったもんだしながら3,000キロを移動するなんて、確かに世界最大のサーカスだな。


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

オレ達ライダーは猛獣。監督は団長、スタッフは猛獣使いさ。なんか読んでると、またあの空気を感じたくなるなぁ。一代目 A-gile Brothersとしては三代目の様子でも見てくるかな。


餃子たん:

ボソボソボソボソボソボソ(カンチェに扇子で耳打ち)


カンチェ:

美術部のOBに何人か先輩みたいなのがいて昔語りがうざいそうだ。


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

ほっとけやっ!って、なにか語って宣伝していけや!


カンチェ:

まぁ、我々は日本語得意ではないし、詳しくは餃子のページを見てもらうといいだろう。注文もここから出来るそうだ。


餃子たん:

ボソボソボソボソボソボソ(カンチェに扇子で耳打ち)


カンチェ:

いや、気にするな餃子。さて、我々はこれからトラノアーナで開催される忘年会の出し物の練習をするので収録はここまでだ。また楽しく読ませてもらうよ。


鏡(A.K.A. デイビッド・ミラー):

あの踊りの振り付け難しいんだよなぁ。ロクサーヌっ!恋ダンスの振り付け、もういちど頼む。あっ、シルヴァンの奴、もう完璧じゃねぇか。なんでカヴがベスト着ているんだ!星野源パートはオレだろう!





--Fin




2016年11月3日木曜日

フィル・ガイモンのエピローグ

フィル・ガイモンの自伝「日給10ドルのプロ」のエピローグはこの文章で始まる。



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ぼくのバイクレース人生を振り返ると、まさに「生き馬の目を抜く」って感じ。

レース漬けの日々、僕は呪ったもんだ。自分の呪われた仕事を、退屈なスーツケースの旅ガラス生活を、そして毎日の耐えがたい貧乏生活を。

ぼくはなんどもこんな生活やめたいと思った。プロ・サイクリストとしての生活はリア充には程遠いから。でもこんな辛い生活なんだけど、やっぱりほんの少しの素晴らしい部分がいやな事を吹き飛ばしてくれた。

どんな事でも仕事となるとキツく、どないせぇっちゅうねんって時もあった。僕らはそれぞれの仕事を愛し、夢破れ、そして誰もが限界に突き当たる。

ぼくはヨーロッパで成功するんだろうか?いまでも分からない。だいたい「成功」ってどういう意味なんだろう?

でもこの坂は登らないといけないんだ。成功したいからじゃない。ただ知りたいんだ。ぼくにこの坂が登れるかどうかを。

レースにはクラッシュも、痛みも待ち受けている。何回も思う。DNFしたら楽だろうなって。でもぼくは知ってる。ぼくはそれでも登り続けるんだって。だってぼくには見えるんだもの。格好良くガッツポーズをしてゴールする自分の姿が。バカだと思われるだろうけど、僕はツールで優勝する自分すら思い描く事ができる。もちろんわかっている。すべてのプロがリタイアするその時まで、こんな馬鹿げた夢を見続けているんだってね。

もしかするとこれは僕の運命かもしれない。永遠にバカを繰り返す魔法をかけられた自転車乗りとしての運命。



-フィル・ガイモン





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人生におそらく意味というものはない。
だけど時々思う。
賢さよりも愚かさが生きる力になるのではないかと。



2016年10月13日木曜日

[翻訳] 時代は変わる ボブ・ディラン



Bob Dylan 
Time they are a Changin



 Come gather 'round people where ever you roam
 And admit that the waters around you have grown
 And accept it that soon you'll be drenched to the bone
 いいかい、自分のまわりを目を凝らして見てみるんだ
 廻りの川の水かさは増し、いずれ君は流されてしまうだろう

 If your time to you is worth savin'
 Then you better start swimmin' or you'll sink like a stone,
 For the times they are a' changin'!
 石のように沈む前に泳ぎ出すんだ
 時代はかわっていくんだから

 Come writers and critics who prophesy with your pen
 ネット弁慶の君たちも声を荒げてばかりいずに
 And keep your eyes wide the chance won't come again
 まずはじっくりと見てみようじゃないか。チャンスは二度とこないのだから
 And don't speak too soon for the wheel's still in spin
 決めつけるのがはやすぎるぜ。サイコロまだ止まっていない
 And there's no tellin' who that it's naming'
 明日の風もサイの目次第
 For the loser now will be later to win
 今日の負け犬が明日の勝ち馬
 For the times they are a' changin'!
 先なんて読めないんだからさ


 Come senators, congressmen please heed the call
 政治家のお偉いさん達よ、なんで自分が政治の道に進んだか思い出してくれ
 Don't stand in the doorway don't block up the hall
 For he that gets hurt will be he who has stalled
 なんでもダメって言うばあさんみたいになるなよ
 邪魔する奴には報いがあるのさ
 There's a battle outside and it's ragin'
 It'll soon shake your windows and rattle your walls
 For the times they are a' changin'!
 あんた達が守っているその家も、外で吹き荒れる嵐にすぐに巻き込まれていく。
 あんたが守っているその横で、どんどん時代はかわっているんだ。


 Come mothers and fathers throughout the land
 And don't criticize what you can't understand
 父ちゃん、母ちゃん達、子供が分からないってガミガミ言ってもしょうがないだろう?
 Your sons and your daughters are beyond your command
 奴らはもうあんた達のいいなりにはならないんだ
 Your old road is rapidly agin'
 あんた達の勝ちパターンはどんどん古くなっていく
 Please get out of the new one if you can't lend your hand
 理解する必要なんてないさ、邪魔さえしなければさ
 For the times they are a' changin'!
 時代はどんどん変わっていくんだしな


 The line it is drawn the curse it is cast
 The slow one now will later be fast
 As the present now will later be past
 The order is rapidly fadin'
 今が昔になるように
 なにもないところに道ができ
 今日の負け犬は明日の勝ち馬
 秩序なんざ勝者のたわごと
 And the first one now will later be last
 For the times they are a' changin'!
 今日のマイヨジョーヌも明日には降格
 時代は目まぐるしく変わっていく
 だから君は君の信じる道を行けばいい














2016年8月2日火曜日

クリスチャン・ヴァンデベルデからライダー・ヘシェダルへ





おめでとう、《ザ・レジェンド》ことライダー・ヘシェダル。
最後の数ヶ月を楽しむんだ。そしてお前が今まで見ていたフェンスの向こう側からの景色を楽しみにしてなよ。これからお前はなにかの為に走るんじゃない、自分の為に走るんだ。素敵じゃないか?でもさ、その気楽さは蜜じゃなくて紙の味がするんだ。そこでは充実感も手にいれられるものもわずかばかりだ..


でもさ、いつだってオレ達が手にいれられるものなんてほんのわずなんだよな。


ヘシェダル> ほんのわずか?抱えきれないほどあったさ。

2016年7月9日土曜日

[RR落語] 客夢(かくむ ) -3/5

(前幕)







ベルナール・イノー(cv大川透):

静粛にせよ。ここは神聖なるUCI輪闘査問会の場であるぞ。
誇り高き輪闘士であるお前達が事もあろうに宿泊先のホテルで乱痴気騒ぎを起こしてブルターニュ警察のお世話になるとは何事か?事もあろうにこの私の地元ブルターニュである。幸い私が保釈金を積んで穏便に処理して事なきを得たものの、このご時世、マスコミに嗅ぎつけられたらえらい騒ぎになっていた所だぞ。「トレックご一行、ベッドで夜の場外乱闘♡」というTHE SUNの見出しが目に浮かぶわ。今日は特別にご意見番としてメルクス御大にもお越し頂いている。輪闘三銃士(アルカナ・ナイト)のうち2名が一度に集う事は異例中の異例である。これは事の重大さ故と肝に銘じよ。メルクス御大、なにか一言。

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

グルルルルルル……

ベルナール・イノー(cv大川透):

御大は今、輪聖発情期に入っておいででな。周りの人間全てがアタックしようとしているレイモンド・プリドール御大に見える危険な状態だ。私が変わって通訳すると、「輪界のご意見番であるお前がなんというザマだ、イェンス!」と嘆いておられる。

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

グォグォグォ

ベルナール・イノー(cv大川透):

「アンディの見ていた夢を聞き出そうと卑劣な手段で拷問にかけるとは輪闘士の風上にも置けぬ卑劣漢!恥を知れイェンス、子よりもまず常識を作れ」

フォイクト:

エディ師匠そんなウマい事言えないデース!イノー師匠の嘘つき!

ベルナール・イノー(cv大川透):

下がりおろう!イェンス! 処分は追ってUCIより沙汰する。

さて、アンディ。おもてを上げよ。
案ずるな。お前は既に輪闘士ではない。我がUCIの所属輪闘士達がお前に迷惑をかけたな。私が代わって謝罪しよう。

アンディ:

そんな、たいした事ないですよ。恐縮です、イノー師匠。

ベルナール・イノー(cv大川透):

イェンスは駆け出しの時から目をかけていた。あやつは非常に有能な輪闘士だし優秀な教官だ。しかし頑固すぎて人の話を聴かないのが欠点だ。夢を聞き出すために警察が呼ばれるような大騒ぎを起こすとはまったく常識のない男だ。それもたかが夢を知りたい為に……。ほんとうに常識のない………。
………しかし、あやつがそこまでして知りたいとはな。よほどうぬの見た夢に興味があったのであろうな……

アンディ:

いえ御大。イェンスにも何度も言ったんですけど夢なんてなにも見ていないんです。

ベルナール・イノー(cv大川透):

・・・・・そうか。そうであろうな。アンディ。このイノー、うぬが生まれる以前よりマイヨジョーヌに袖を通してきたいわば輪闘の生き字引である。私の頭にあるのは常に輪闘太平の理(ことわり)のみ。輪聖はそのような瑣末毎にかまってはおられぬ。

アンディ:

ご理解頂き恐縮です。イノー御大。

ベルナール・イノー(cv大川透):

(人払いをする仕草:UCI関係者は退席。部屋にはイノー、メルクス、アンディのみ)
(窓辺に歩み寄りシェードから外を眺めるイノー)

今日はこの時期のブルターニュとは思えぬ快晴ではないか。思い出すな。2010年のツール。第15ステージのバレ峠。山頂まで後僅かの時、うぬはアルベルトを陥落寸前まで追い込んでいた。明らかにあの時のアルベルトは疲弊していた。お前の競技人生でもっともマイヨ・ジョーヌに近づいた時だった。もっとも後々アルベルトの降格でうぬはマイヨジョーヌに袖を通す事になるのだが。でも輪闘士なら分かるであろう?ギリギリのせめぎ合いの切っ先を見つめ、渇望していた栄光に一歩一歩近づく時の悦楽を。

アンディ:

いやー、覚えてないです。

ベルナール・イノー(cv大川透):

嘘を申すな。勝負の愉楽は我ら輪闘士(シバレーズ)に流れる穢れた血といえる。スポーツの美しさ?潔癖さ?笑止。我らは走るのだ。ただ己の欲望に忠実に。快楽に流されるままに。合理的な判断なぞない。我らを突き動かすのは敵を見つけ、攻撃(アタック)し、殲滅する愉楽。征服する悦楽。民草には分からぬ。輪闘百年の歴史、それは輪闘の素晴らしさ故に刻まれたのではない。ヒトの穢れた攻撃本能は不変だからだ。箱庭で保護されたスポーツなど童の戯れ言よ。

人は私に何度ともなく聞いた。1986年、引退を決めレモンを助けてマイヨジョーヌをとらせると宣言しておきながら、何故裏切って攻撃を仕掛けマイヨジョーヌを盗んだのか? 輪聖の称号とはコッピ、バルタリの時代から高潔さの象徴。それなのになぜ、醜い裏切りをし、結局、若いレモンの力に屈し、晩節を汚したのかと。

その時レモンは言ったよ。「もう誰も信じられない」と。

うぬはこの台詞、聞き覚えがあろう?そうだ。バレ峠の山頂手前。お前の切っ先はアルベルトののど元にまさに届こうとしていた。その時、お前のチェーンは突然はずれ停止してしまった。お前は見ていたのだ。アルベルトが振り向いたその顔を。

アンディ:

…………

ベルナール・イノー(cv大川透):

レース後のインタビューでお前はレモンと同じような事を言った。私は当然その場にいなかったがその時振り向いたアルベルトの表情は手に取るように分かる。あざけり?安堵?違う。その時、振り向いたアルベルトの目にあったものは「恐怖」だ。

彼はお前の親友だった。おそらく他のステージでは、お前達は助け合えたはずだ。そしてアルベルトにも迷いはなかった。しかし、あの時、あの瞬間だけは話は別なのだ、アンディ。

奴は私と同じものを見たのだ。自分の心を支配する輪闘士(シバレース)の狂気。攻撃し征服する本能。人間の心とシバレースの本能、相反するその二つの感情が争い、そしてアルベルトは狂気を選んだ。選んだという言い方は正しくない。委ねたのだ。我が身を輪闘の生け贄(サクリファイス)として。

あの時、うぬら二人の世界は大きく分かたれた。正にモーゼが割った海のように。アルベルトはサクリファイスを選び、うぬは人を選んだ。

私もまた輪闘のサクリファイスに魅せられた狂人のひとり。私の魂は世界のあちら側にある。うぬもその世界が垣間見えたはずだ。アンディ。その淡き紅い糸の先に拡がる無限の恐怖と狂気、自由、快楽。

テレビで我らの戦いをビールを飲みながら眺め、小さな丘すら登れない肥満した身体を揺らしながら我ら輪闘士を批判する愚民共になにが分かる?きゃつらには一生分からないのだ。この輪闘の紅き一線を。

中国の古き諺にある。

「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」(How call the sparrow soar with the eagle?)

低きを飛ぶ事しか出来ぬ鳥達は、大空を自由に飛ぶ大きな鳥が何を見ているのか分からない、という言葉だ。
我らの見ている世界は民草のそれと違う理(ことわり)で出来ている。

もういちど聞こうアンディ。

何故お前はその紅き糸を越えなかった?糸のこちら側に止まった?
そして………

お前が見ていた夢はその紅き糸の向こう側ではないのか?
お前はなんの夢を見ていたのだ?

アンディ:

いや、だから御大、夢なんてなにも見てないんですって~!それにそんな怖い夢見たらうなされちゃいますよぉ。ボクはもともと意識高くないですし、頭パンクしちゃいますよぉ。

ベルナール・イノー(cv大川透):

………このイノー、ここまであけすけに我が胸の内をつまびらかにした事はかつてない。輪聖、ブルターニュの穴熊と恐れられたこの私がここまで頭を下げてさえアンディ、うぬは心を明かしては、あっ、くれぬのかぁ?(歌舞伎の見栄)

アンディ:

見ていないものは見ていないんだってば!

ベルナール・イノー(cv大川透):

誰ぞある!衛兵!衛兵!
アンディに仮面を被せよ。

アンディ:

えっ?えっ?なに?


ベルナール・イノー(cv大川透):

アンディ、それはレイモンド・プリドール御大の仮面だ。そして現役バリバリの時代に散々プリドール御大を餌食にしてきたメルクス師匠がその顔を見ると……

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

グホッホッホ!

ベルナール・イノー(cv大川透):

お前をよろめいたプリドール御大と認識して闇雲にアタックをかけようとする。

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

ライダァ~

アンディ:

うわっ!御大、眼がイッちゃってますよ!

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

ライダァ~

アンディ:

ライダーって何?!!!

ベルナール・イノー(cv大川透):

輪聖発情期中の輪闘士は狂戦士の仮面を被る事でアルティメットモードになり「輪闘狂騎士究極蒸着仮面騎士」となる。長いので省略して「仮面ライダー」と呼んでいる。

アンディ:

…となるとどうなるの?

ベルナール・イノー(cv大川透): (爪の手入れをしながら)

認識したプリドール御大を攻撃しジャージとビブをはぎ取りたくなるな。

アンディ:

ぎゃーーーーーーーー!!!やめて~エディ御大!伝記読みましたよ!

ベルナール・イノー(cv大川透):

さぁ、ジャージをはぎ取られてブルターニュ三条瓦に裸体で晒されジャージをeBayに売り飛ばされるか、それともこの私に見た夢を白状するか?さぁさぁ、さぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁ!




その時、一陣の突風が取調室の窓を突き破って入り、イノー、メルクスを突き飛ばし、アンディをさらって消えた。


Zwwwwwwwwwhhhhhhhhhh!!!!

ベルナール・イノー(cv大川透):

なんだあれは?……風?いや違う。この輪聖イノーが動けぬほどの無手の間合い…。これは輪闘士によるもの…。しかもこれは….。

継承する者もなく大昔に失われた輪聖技、ブレイク・ダウン・タイフォン!!!
最後に会得した輪聖は………あの……。









(次幕)

[RR落語] 客夢(かくむ ) -3/5

(前幕)







ベルナール・イノー(cv大川透):

静粛にせよ。ここは神聖なるUCI輪闘査問会の場であるぞ。
誇り高き輪闘士であるお前達が事もあろうに宿泊先のホテルで乱痴気騒ぎを起こしてブルターニュ警察のお世話になるとは何事か?事もあろうにこの私の地元ブルターニュである。幸い私が保釈金を積んで穏便に処理して事なきを得たものの、このご時世、マスコミに嗅ぎつけられたらえらい騒ぎになっていた所だぞ。「トレックご一行、ベッドで夜の場外乱闘♡」というTHE SUNの見出しが目に浮かぶわ。今日は特別にご意見番としてメルクス御大にもお越し頂いている。輪闘三銃士(アルカナ・ナイト)のうち2名が一度に集う事は異例中の異例である。これは事の重大さ故と肝に銘じよ。メルクス御大、なにか一言。

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

グルルルルルル……

ベルナール・イノー(cv大川透):

御大は今、輪聖発情期に入っておいででな。周りの人間全てがアタックしようとしているレイモンド・プリドール御大に見える危険な状態だ。私が変わって通訳すると、「輪界のご意見番であるお前がなんというザマだ、イェンス!」と嘆いておられる。

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

グォグォグォ

ベルナール・イノー(cv大川透):

「アンディの見ていた夢を聞き出そうと卑劣な手段で拷問にかけるとは輪闘士の風上にも置けぬ卑劣漢!恥を知れイェンス、子よりもまず常識を作れ」

フォイクト:

エディ師匠そんなウマい事言えないデース!イノー師匠の嘘つき!

ベルナール・イノー(cv大川透):

下がりおろう!イェンス! 処分は追ってUCIより沙汰する。

さて、アンディ。おもてを上げよ。
案ずるな。お前は既に輪闘士ではない。我がUCIの所属輪闘士達がお前に迷惑をかけたな。私が代わって謝罪しよう。

アンディ:

そんな、たいした事ないですよ。恐縮です、イノー師匠。

ベルナール・イノー(cv大川透):

イェンスは駆け出しの時から目をかけていた。あやつは非常に有能な輪闘士だし優秀な教官だ。しかし頑固すぎて人の話を聴かないのが欠点だ。夢を聞き出すために警察が呼ばれるような大騒ぎを起こすとはまったく常識のない男だ。それもたかが夢を知りたい為に……。ほんとうに常識のない………。
………しかし、あやつがそこまでして知りたいとはな。よほどうぬの見た夢に興味があったのであろうな……

アンディ:

いえ御大。イェンスにも何度も言ったんですけど夢なんてなにも見ていないんです。

ベルナール・イノー(cv大川透):

・・・・・そうか。そうであろうな。アンディ。このイノー、うぬが生まれる以前よりマイヨジョーヌに袖を通してきたいわば輪闘の生き字引である。私の頭にあるのは常に輪闘太平の理(ことわり)のみ。輪聖はそのような瑣末毎にかまってはおられぬ。

アンディ:

ご理解頂き恐縮です。イノー御大。

ベルナール・イノー(cv大川透):

(人払いをする仕草:UCI関係者は退席。部屋にはイノー、メルクス、アンディのみ)
(窓辺に歩み寄りシェードから外を眺めるイノー)

今日はこの時期のブルターニュとは思えぬ快晴ではないか。思い出すな。2010年のツール。第15ステージのバレ峠。山頂まで後僅かの時、うぬはアルベルトを陥落寸前まで追い込んでいた。明らかにあの時のアルベルトは疲弊していた。お前の競技人生でもっともマイヨ・ジョーヌに近づいた時だった。もっとも後々アルベルトの降格でうぬはマイヨジョーヌに袖を通す事になるのだが。でも輪闘士なら分かるであろう?ギリギリのせめぎ合いの切っ先を見つめ、渇望していた栄光に一歩一歩近づく時の悦楽を。

アンディ:

いやー、覚えてないです。

ベルナール・イノー(cv大川透):

嘘を申すな。勝負の愉楽は我ら輪闘士(シバレーズ)に流れる穢れた血といえる。スポーツの美しさ?潔癖さ?笑止。我らは走るのだ。ただ己の欲望に忠実に。快楽に流されるままに。合理的な判断なぞない。我らを突き動かすのは敵を見つけ、攻撃(アタック)し、殲滅する愉楽。征服する悦楽。民草には分からぬ。輪闘百年の歴史、それは輪闘の素晴らしさ故に刻まれたのではない。ヒトの穢れた攻撃本能は不変だからだ。箱庭で保護されたスポーツなど童の戯れ言よ。

人は私に何度ともなく聞いた。1986年、引退を決めレモンを助けてマイヨジョーヌをとらせると宣言しておきながら、何故裏切って攻撃を仕掛けマイヨジョーヌを盗んだのか? 輪聖の称号とはコッピ、バルタリの時代から高潔さの象徴。それなのになぜ、醜い裏切りをし、結局、若いレモンの力に屈し、晩節を汚したのかと。

その時レモンは言ったよ。「もう誰も信じられない」と。

うぬはこの台詞、聞き覚えがあろう?そうだ。バレ峠の山頂手前。お前の切っ先はアルベルトののど元にまさに届こうとしていた。その時、お前のチェーンは突然はずれ停止してしまった。お前は見ていたのだ。アルベルトが振り向いたその顔を。

アンディ:

…………

ベルナール・イノー(cv大川透):

レース後のインタビューでお前はレモンと同じような事を言った。私は当然その場にいなかったがその時振り向いたアルベルトの表情は手に取るように分かる。あざけり?安堵?違う。その時、振り向いたアルベルトの目にあったものは「恐怖」だ。

彼はお前の親友だった。おそらく他のステージでは、お前達は助け合えたはずだ。そしてアルベルトにも迷いはなかった。しかし、あの時、あの瞬間だけは話は別なのだ、アンディ。

奴は私と同じものを見たのだ。自分の心を支配する輪闘士(シバレース)の狂気。攻撃し征服する本能。人間の心とシバレースの本能、相反するその二つの感情が争い、そしてアルベルトは狂気を選んだ。選んだという言い方は正しくない。委ねたのだ。我が身を輪闘の生け贄(サクリファイス)として。

あの時、うぬら二人の世界は大きく分かたれた。正にモーゼが割った海のように。アルベルトはサクリファイスを選び、うぬは人を選んだ。

私もまた輪闘のサクリファイスに魅せられた狂人のひとり。私の魂は世界のあちら側にある。うぬもその世界が垣間見えたはずだ。アンディ。その淡き紅い糸の先に拡がる無限の恐怖と狂気、自由、快楽。

テレビで我らの戦いをビールを飲みながら眺め、小さな丘すら登れない肥満した身体を揺らしながら我ら輪闘士を批判する愚民共になにが分かる?きゃつらには一生分からないのだ。この輪闘の紅き一線を。

中国の古き諺にある。

「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」(How call the sparrow soar with the eagle?)

低きを飛ぶ事しか出来ぬ鳥達は、大空を自由に飛ぶ大きな鳥が何を見ているのか分からない、という言葉だ。
我らの見ている世界は民草のそれと違う理(ことわり)で出来ている。

もういちど聞こうアンディ。

何故、何故お前はその紅き糸を越えなかった?糸のこちら側に止まった?
そして………

お前が見ていた夢はその紅き糸の向こう側ではないのか?
お前はなんの夢を見ていたのだ?

アンディ:

いや、だから御大、夢なんてなにも見てないんですって~!それにそんな怖い夢見たらうなされちゃいますよぉ。ボクはもともと意識高くないですし、頭パンクしちゃいますよぉ。

ベルナール・イノー(cv大川透):

………このイノー、ここまであけすけに我が胸の内をつまびらかにした事はかつてない。輪聖、ブルターニュの穴熊と恐れられたこの私がここまで頭を下げてさえアンディ、うぬは心を明かしては、あっ、くれぬのかぁ?(歌舞伎の見栄)

アンディ:

見ていないものは見ていないんだってば!

ベルナール・イノー(cv大川透):

誰ぞある!衛兵!衛兵!
アンディに仮面を被せよ。

アンディ:

えっ?えっ?なに?


ベルナール・イノー(cv大川透):

アンディ、それはレイモンド・プリドール御大の仮面だ。そして現役バリバリの時代に散々プリドール御大を餌食にしてきたメルクス師匠がその顔を見ると……

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

グホッホッホ!

ベルナール・イノー(cv大川透):

お前をよろめいたプリドール御大と認識して闇雲にアタックをかけようとする。

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

ライダァ~

アンディ:

うわっ!御大、眼がイッちゃってますよ!

エディ・メルクス(cv藤岡弘):

ライダァ~

アンディ:

ライダーって何?!!!

ベルナール・イノー(cv大川透):

輪聖発情期中の輪闘士は狂戦士の仮面を被る事でアルティメットモードになり「輪闘狂騎士究極蒸着仮面騎士」となる。長いので省略して「仮面ライダー」と呼んでいる。

アンディ:

…となるとどうなるの?

ベルナール・イノー(cv大川透): (爪の手入れをしながら)

認識したプリドール御大を攻撃しジャージとビブをはぎ取りたくなるな。

アンディ:

ぎゃーーーーーーーー!!!やめて~エディ御大!伝記読みましたよ!

ベルナール・イノー(cv大川透):

さぁ、ジャージをはぎ取られてブルターニュ三条瓦に裸体で晒されジャージをeBayに売り飛ばされるか、それともこの私に見た夢を白状するか?さぁさぁ、さぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁ!




その時、一陣の突風が取調室の窓を突き破って入り、イノー、メルクスを突き飛ばし、アンディをさらって消えた。


Zwwwwwwwwwhhhhhhhhhh!!!!

ベルナール・イノー(cv大川透):

なんだあれは?……風?いや違う。この輪聖イノーが動けぬほどの無手の間合い…。これは輪闘士によるもの…。しかもこれは….。

継承する者もなく大昔に失われた輪聖技、ブレイク・ダウン・タイフォン!!!
最後に会得した輪聖は………あの……。









(次幕)

[RR落語] 客夢(かくむ ) -5/5

(前幕)









フランク:

アンディ、アンディ、起きろ!
そんな格好で寝ていたら風邪ひくぞ!

アンディ:

うわぁ!!僕は帰るんだ!皆のところへ!!

フランク:

うわっ!なんだよ!いきなりホテル中に響くような大声だして!

アンディ:

えっえっ????兄さん?ここどこ?

フランク:

どこか頭でも打ったのか?
ブルターニュのトレック・キャンプじゃないか。お前が来たいって散々ねだったから、無理無理ねじこんだんだぞ。感謝しろ。

アンディ:

何年?今何年?2010年?1986年?1950年?

フランク:


お前、レースから離れて頭おかしくなったのか?2016年じゃないか。1950年なんて生まれる前だし、1986年なんてお前が生まれた年だぞ。

アンディ:

そうか…、ハハハハ、僕は戻ってこれたんだ…。僕の世界に…
よかった…兄さんもいつもの優しい兄さんだ…。

フランク:

お前、頭打って変な夢でも見たんじゃないか?だいたい、これ!これが原因だろ!カンチェさんが送ってきた抱き枕!ったく、このドヤ顔ムカツクわぁ!こんなの使っているから魘されるんだよ。

アンディ:

ちょっと返してよ!そうか…皆、夢だったのか…。どれも生々しかったし怖かったよ。
(みんないつも通りだけど皆少しづつ違っていて。そして僕をずっと問い詰めたんだ)

フランク:

だからそのカンチェさんのドヤ顔抱き枕は棚にしまってもう寝ろ!明日、LSD(長距離ライド)に付いてくるならペース合わせてやらないから覚悟しておけよ。

アンディ:

…兄さん、僕になにか聞きたい事あるんじゃないの?

フランク:

なんだよ?今日はイェンスの鬼引きで殺されかけたんだよ。お前に聞きたい事なんかないよ。さぁ、もう電気けすぞ!歯は磨いたんだな?

アンディ:

うん。…兄さん?

フランク:

なんだ?

アンディ:

ありがとう。

フランク:

子供か!消すぞ。おやすみ。

アンディ:

おやすみなさい。
(日常がこんなにも幸せだなんて思った事ないよ、本当によかった.......)

(消灯)





























フランク:

……なぁ、アンディ?
それでなんの夢を見たんだ?







(Fin)






客夢(かくむ)

-旅先で見る夢、旅寝の夢の意-






David Bowie
Changes








still don't know what I was waiting for
And my time was running wild
A million dead-end streets
Every time I thought I'd got it made
It seemed the taste was not so sweet

今でも自分が望んでいたのか分からないけど
目隠しのまま巻き込まれて
気が付くと行き止まりだった
なにかやり遂げたと思った時にはいつだって
居心地のわるさがいつも付きまとっていた



Andy Schleck
1985-



So I turned myself to face me
But I've never caught a glimpse
Of how the others must see the faker
I'm much too fast to take that test

だから立ち止まって自分自身を見つめ直してみたんだ
ボクはニセモノだったのかなって。皆は簡単に決めつけるけど
それを確かめるにはボクの人生はあわただしすぎるね



Frank Schleck
1980-



Ch-ch-ch-ch-Changes (Turn and face the strange)
Turn and face the strain
Ch-ch-Changes
Don't have to be a richer man
Ch-ch-ch-ch-Changes
Ch-ch-Changes (Turn and face the strange)
Don't want to be a better man
Time may change me
But I can't trace time

みな変わっていく(ひとと違う事を恐れないで)
キミ自身の人生なんだ
同じものなんてない
レジェンドになろうなんて思うなよ
確かなものなんてないさ(鏡で自分を見てごらん)
真人間になる必要なんてないさ
時は幻のように過ぎ去っていくけど
ボクはあの時には戻れないんだ


Jens Voigt
1971-



I watch the ripples change their size
But never leave the stream
Of warm impermanence and
So the days float through my eyes
But the days still seem the same

時には水面にさざ波が立つけど
さざ波はより大きな流れにのまれていく
だからめまいがしそうな日々のうつろいも
長い目で見たら同じ毎日の繰り返し



Bernard Hinault
1954-


And these children that you spit on
As they try to change their worlds
Are immune to your consultations
They're quite aware of what they're going through

だからキミがdisってるあの悪童達、世界を変えようと意気込んでいる青二才達は
キミのお説教なんて聞きやしないさ
奴らは見えているんだ。これから越えていいかねばならない峠が。



Eddy Merckx
1945-


Ch-ch-ch-ch-Changes
Ch-ch-Changes (Turn and face the strange)
Don't tell them to grow up and out of it
Ch-ch-ch-ch-Changes (Turn and face the strange)
Where's your shame
You've left us up to our necks in it
Time may change me
But you can't trace time

みな変わっていく(ひとと違う事を恐れないで)
キミ自身の人生なんだ
大人になれ、真っ当になれなんて言うな
あんたが押しつける常識ってやつで
みんな首までどっぷりで身動きもとれない
時はボクを変えていくけど
ボクはあの時には戻れないんだ


Angelo Fausto Coppi 
1919-1960


Strange fascination, fascinating me
Changes are taking the pace I'm going thru
Ch-ch-ch-ch-Changes
Ch-ch-Changes (Turn and face the strange)
Look out you Rock'n' rollers
Ch-ch-ch-ch-Changes
Ch-ch-Changes (Turn and face the strange)
Pretty soon now you're gonna get older
Time may change me
But I can't trace time 
I said that time may change me
But I can't trace time


人と違うってゾクゾクするね
ボクがボクを変えていくんだ
みな変わっていく(ひとと違う事を恐れないで)
そうだろ?自転車の兄弟達(Rock’n Rollers)?
確かなものなんてないさ(鏡で自分を見てごらん)
真人間になる必要なんてないさ
流されていたらすぐに年寄りになっちまう
時は幻のように過ぎ去っていくけど
あの日のボクはもういないんだ。
そうさ
時間は僕らを変えていく
だから前だけを向いて走っていこう



Fabian Cancellara (as DAKIMAKURA)
1981-